肩の痛みの原因と治し方(セルフケア)について

  • 腕をまっすぐ、または横から挙げると痛い(真上まで挙がらない)
  • 後ろに手が回せない(背中が触れない)
  • 腕を挙げようとすると腕の方まで痛い
  • 首の付け根から肩先までの筋肉がこりすぎて痛い(重い、こり感が強い)
  • 肩から腕にかけて痺れている(痺れているような感じがする、重だるい)
  • 思い物を持ったり腕に強い力を入れると肩が痛む
肩の痛み、肩こり

【対応可能整形外科的症例】
肩こり、肩関節周囲炎(五十肩)、腱板損傷、肩関節脱臼、インピンジメント症候群、胸郭出口症候群、腕~手指のシビレ

肩周りの筋肉や筋膜、関節包、滑液包の問題

腕を挙上させると痛みが出て、真上まで挙げられなかったり、背中や腰の方にに手を回せないという症状は、いわゆる四十肩、五十肩という場合が考えられ、筋膜や滑液包などの肩関節周りの柔らかい組織が異常を起こしている事が考えられます。

また、転んで腕をついた時や、何かで腕を捻ってしまって痛めてしまった場合は、肩の靭帯や「腱板損傷」といって肩甲骨から肩の後ろ側へつく筋肉の付着部で損傷をおこしている事が考えられます。

腕を大きく挙上させたり大きく回すことが多いスポーツをしている方は、肩甲骨と上腕骨が挙上時にぶつかるようにして起こるインピンジメント症候群と言われる障害を起こしていることが考えられます。

いずれも徒手検査でだいたいのことが把握できます。

【五十肩】
中年以降、特に50歳代に多くみられ、その病態は多彩です。関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して肩関節の周囲に組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)。

公益社団法人 日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

【腱板損傷】
腱板断裂の背景には、腱板が骨と骨(肩峰と上腕骨頭)にはさまれているという解剖学的関係と、腱板の老化がありますので、中年以降の病気といえます。明らかな外傷によるものは半数で、残りははっきりとした原因がなく、日常生活動作の中で、断裂が起きます。男性の右肩に多いことから、肩の使いすぎが原因となってことが推測されます。
断裂型には、完全断裂と不全断裂があります。若い年齢では、投球肩で不全断裂が起こることがあります。

公益社団法人 日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rotator_cuff_tear.html

肩周りや腕にかけて痺れが出ている

このような場合は、肩周りの問題の場合と、首での問題の場合とが考えられます。いずれも絞扼性神経障害(何かしらが神経の通り、伝達を悪くしているか神経周りの血流が悪くなっている)の可能性があります。頚椎、肩甲骨、肩関節などの位置関係も重要な要素ですので、しっかりと状態を診ていく必要があります。

これも徒手検査で判別できます。

肩こりのセルフケア

痛みではなく、こり感が強い、重苦しいなどの症状の場合は肩こりと考えていいでしょう。肩周りの筋肉があまり動かされていない(同じ姿勢を続ける、運動不足)ことで起こる場合と、肉体労働などで動かし過ぎ、使い過ぎで疲労が蓄積して起こる場合もあります。筋肉でいうと僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋がコリやすいです。

これらの肩こりは腕を回したりする体操や運動、上記に記載した筋のストレッチ、マッサージで概ね改善できます。運動不足での肩こり(同じ姿勢を長く続ける、PC事務作業系等でのこり)の場合はストレッチよりも、体操(反復して動かす動き、エクササイズ)の方がオススメです。使い過ぎの肉体疲労の場合はスタティックストレッチ(静的ストレッチ、静かにゆっくり伸ばして止める)が効果的です。

単なる肩こりでも放っておくと腕がきちんと挙がらなくなったり、頭痛や吐き気など別の症状を引き起こしてしまう場合もあります。あまり長く放置せずに、気になったらこまめに体操やストレッチをしたり施術を受けたりして改善させるよう努めることが大事です。

肩周りの施術方法

施術の方法に関しては症状によって異なります。まずは肩周りの筋肉の緊張や硬結(硬いしこり)を取り除くことから行います。肩の可動域制限が出ている場合は、その原因が痛みで制限があるのか拘縮が起こっているのかでまた方法が変わってきます。また背中が丸くなっていて肩甲骨が外側に開き気味になっていたり、肩が巻き肩になっていたりする場合ですと、ほぐしてもまたすぐに緊張してきてしまうでしょう。ですので、骨格の調整もしていく必要があります。

肩の場合は動きに制限があると生活に不自由する場合があるので、可動域をできるだけ広げていく事を目標に行う場合もあります。「動けるようになる→痛みが減っているから挙げられる」ということにもなります。

可動域を広げる手技はたくさんありますが、できるだけソフトに痛みを感じないテクニックを用いています。1回で可動域は変化(拡大)しますので、中にはびっくりされる患者様もいます。

多種多様な整体テクニックを用いてあらゆる症状に対応できます。

揉み解すだけではできない筋膜リリース

頑固な肩こりも様々な手法を用いて筋肉を和らげていきます。皮膚筋膜操法、経絡マッサージ、筋膜リリース操法など当院オリジナルのソフトな手技を用います。こっているところをガツガツと揉み解すのは気持ちがいいかもしれませんが、重症な肩こりやしびれが出ているなどの症状には逆にソフトな手技の方が効果が高いのです。

いわゆる揉み解しでは物理的に力を用いて緊張を解消していきますが、当院の手技では患者さん自身で自ら筋肉を緩めてしまう反射を引き起こし「勝手に緩んでしまう」状態にします。ですので、強い力も必要なく揉み返しの心配もありません。反射的に緩んでしまうため、揉み解すよりも何倍も速くほぐれてしまいます。

しかし自律神経の状態によっては反射が起こりにくい方もいらっしゃいます。そのような場合には筋膜調整を行い筋肉を緩めていきます。筋膜の調整は表層から深層部まで解放していきますし、筋膜は広範囲につながっていますので、揉み解すよりもより広い範囲の筋肉を素早く緩めることができます。

このように様々な手技を組み合わせて筋肉をゆるめて痛みを取り除いていきます。

肩の痛み、主に五十肩の治し方(セルフケア)

五十肩の場合は、痛みが強くなってきているような時は、炎症が強く起こっていることが考えられますので、積極的な運動は控えておいた方がよいでしょう。ただコッドマン体操はそれほど刺激も強くないので、拘縮予防に行っていきましょう。(コッドマン体操の詳細はリンク先参照)コッドマン体操をうまくやるコツは腕を動かす際に肩や腕の力は使わず、体全体をゆするように動かすことで自然と腕が振られるようにすることです。
また肩こりが強くなっても痛みが増す傾向がありますので、少しでも肩がこらないように工夫することも痛みを和らげるのに役立ちます。

痛みがピークを超えたら積極的に運動療法を行いましょう。
自分でうまく運動ができない方は、痛みが消えて来ても可動域が狭くなってしまう可能性がありますので、お早めにご来院ください。可動域を上げておくこおとで、肩の拘縮を防ぐことができます。


早くよくなるよう、一緒に頑張りましょう!

予約・お問合せ
お電話やメールでのご予約・お問合せはこちらから
お友だち追加でクーポンもらえます!